「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」これは人類が初めて月に降り立ったときのニール・アームストロングの言葉です。あなたがこれからアイスフィッシングを始めようとする場合、同じようなことが言えます。防寒着を羽織り、道具を持って氷の上に一歩足を踏み入れた時、それあは「あなたの釣り歴おいて偉大な第一歩」となるはずです。

アイスフィッシングほかの釣りとは異なったフィールドで、異なった興奮、異なった喜びとともに楽しむものです。何十年にもわたって釣りを楽しんでいるアングラーの中にも、アイスフィッシングは未経験という方もたくさんおられます。一方で、冬にしか釣りをしないというアングラーもたくさんおられます。アイスフィッシング無しの冬は考えられないという人にその魅力を聞くと、冬の自然の美しさ、魚との距離感(足元を泳いでいますから)、夏の釣りでは体験できない些細な動きで釣る動作だと言います。そしてほとんどの場合、一度体験するとその魅力にとりつかれるようです。

アイスフィッシング初心者の方が知っておくべき6つのことを紹介します。

  1. たとえあなたが夏の釣りのベテランだったとしても、初めてアイスフィッシングに行くときは、経験豊富な友人を探して一緒に行くべきでしょう。もしいなければガイドに頼みましょう。ガイドもいない場合、地元の釣り人と仲良くなるという手もあります。ほかの釣りと同じように、アイスフィッシング独特の作法があります。ネットの記事を見たとしても独学は手間がかかります。直接となり誰かに教わるほうが何倍も早く習得できますし、なによりも、うまくいきます。

  2. 釣り場所の天候を考慮して、服装を考えましょう。服装選びには時間とお金をかけましょう。初めてのアイスフィッシングの最大の敵は「寒さ」です。アイスフィッシングの嫌いになる一番の理由も寒さにやられたときです。身体が震えていては、釣りを楽しめるはずがありません。

    アイスフィッシングが初めての方は時々大きな間違いを犯します。寒い環境でウォーキングやスキーをする格好でアイスフィッシングに臨んでしまうことです。これらの服装だと結果的に凍えてしまいます。同じ寒い環境下でも動き続けるのか座るのかで選ぶべき服装が異なります。アイスフィッシングは寒い中であまり動かないのでより暖かい服装を選びましょう。特に注意が必要なのは足元です。服をいくら暖かくしても、足元の備えを怠ると寒さが足元から伝わってきます。

    ただ、厚着しすぎるのもよくありません。服が重くなると身動きがとりづらくなり、汗をかいてしまいます。汗をかくと身体が冷えてしまい、低体温症などのリスクも高くなります。一番良いのは浸透性があり水蒸気を外に出すことができるアンダーウェアです。そしてアウトドアやウィンタースポーツで推奨されているレイヤリング(重ね着)が大事となります。状況に応じて脱いだり着たりして調整できるからです。

  3. 盲目に釣らない。最近は魚群探知機を使わない釣りは、針の穴に糸を通すようなものだと言われるようになりました。昔の釣りのほうが楽しかったという人もいるでしょうし、様々な釣り方があり、それぞれが好きな釣り方をすればよいと思います。ただ、魚探を使って魚がいるかいないかを知ることで大きな時間の節約になることは事実です。特にアイスフィッシングではせっかく穴をあけても必ず魚がいるとは限りません。いたとしても魚が水面付近にいるか底付近にいるかで釣果は大きく変わります。障害物があるかどうかも穴をあけてみないとわかりません。限りある時間の中では釣れないからと言って次々と穴をあけるわけにもいきません。夏のうちに水中の構造を調べておいたり、ベイトの群れの位置をできる限り特定することが大事なのです。

    Deeperをはじめとする近年の品質が高いコンパクトな魚群探知機は時間を節約し、状況に素早く適応する助けになります。例えば、Deeperの画面では水底までの距離と構造、そこにベイトの群れがいるかいないかがわかります。

    最も印象的だったのは、こういったデバイスを使うことで魚の群れの深さがわかることでした。それまでは経験だけからある程度は推測して穴をあけるものの、釣れてみて初めてそこが正しい場所と深度だったかがわかるのです。たとえ魚がいたとしても水深が違って釣れないことも多くありました。魚探を使えばアタリがなくてもいるかどうかがわかります。魚がいるけど深さが違うということもわかります。そうすれば仕掛けの落とし方、釣り方を変えることで対応が可能なので、より釣りやすくなります。

    もうひとつ、Deeper Pro+のようにGPS内蔵の魚探であれば、穴の位置の履歴をアプリに保存し、水深とともにあとから見ることができます。釣っている間ずっとスマートフォンの画面を見ていることができませんので、家に帰った後で、実際の水中がどうなっていたかを見返すことができるのはとても便利です。

    通常釣っている最中はいろいろなことに気を配らないといけないため、気づけないことがたくさんあります。家に帰って暖かい部屋で、できればタブレットなど大きな画面でゆっくり見直すと、食いつきはなかったが興味を持った魚がいたとか、障害物があったのに気づかなかったとか、いろいろな発見があるはずです。その発見は次回の釣行で役立つはずで、どんどんスキルが向上するでしょう。

  4. 努力はコツコツと。一気に上達することを目指すよりも、着実に技術を向上させましょう。アイスフィッシングは夏の釣りに比べればテクニックの数は少ないですが、いくつかっ大事なことがあります。1回ですべてを習得しようとするのは逆に習得を妨げることがあります。初めてのことにチャレンジするときは、少し辛抱が必要です。慣れて結果が出始めて初めて、スキルが向上するのです。そうしたらほかの新しいことにもチャレンジしましょう!

  5. 最初はあまり釣果を気にしない。釣り人はいつも釣果を気にします。もちろんせっかくの週末やオフの時間とお金を使って釣りに来ているのですからボウズでは悲しすぎます。でも、特にアイスフィッシングを始めたばかりの時は、小物しか釣れなかったり、全く釣果がなくても、努めて気にしないようにしましょう。警戒心が薄い小物が釣れ始めたということは、その先に大物が待っているということですから。

    特にワカサギや小さい魚の場合、アタリが大物に比べて小さくなります。その小さい当たりを見極めて釣れるようになると、自信につながります。釣り人は釣果を「オール・オア・ナッシング(一かゼロか)」で考えてしまいがちですが、初めての場所で初めての釣りなら、ボウズも十分あり得ます。モチベーションが下がり、釣れないような気がするかもしれませんが、そこが辛抱のしどころです。楽しいことを探しましょう。釣りには辛抱です。

  6. 安全第一!アイスフィッシングは楽しさとともに、危険も伴います。北海道、東北、カナダ、スカンジナビア、ロシアetc..たとえ厚さ1m以上の氷の上で釣っていたとしても、安全第一を心がけましょう。氷は水が凍ったものだという事実を忘れないようにしましょう。氷の厚さだけでなくその下の水の深さを気にしましょう。河川や湧き水、流れは氷の一部を薄くすることがあります。また大きな穴がたくさんあけられると、氷の強度が低下します。表面が雪で覆われていると、穴に気づきにくくなります。春になると氷が解け始めて踏み抜きやすくなります。

    アイスフィッシングに限らず、釣りは常にリスクを伴います。釣れ始めるとアドレナリンが出るために時々そのリスクを忘れがちです。そのために非常時のための備えを常に身に着ける必要があります。もし人のいないところで一人で釣りをするなら、だれかに行先とスケジュールを誰かに事前にお知らせしましょう。「無事こそ名人なり」です。

では、自然に囲まれた、新しい釣りをお楽しみください!

Dalius Rakutis